ある鉄道事業者様において、列車運行管理システムの更新工事の際に、「沿線180か所に存在する踏切の各種条件」や「連動駅と連動駅の中間地点にある閉塞条件」の監視をコストを抑えて行いたいというご要望から、全踏切の監視と中間軌道の接点条件(未採取分)を連動駅へ伝送するお手伝いをさせていただきました。
沿線の信号用ケーブル(SVVケーブル)の空き芯を多重伝送の回線としてご利用いただき、接点伝送装置として構築していただきました。
踏切条件については、全180か所の踏切の「上り警報(UHR)」、「下り警報(DHR)」、「遮断桿降下完了(GDR)」、「鳴り止めSW上り」、「鳴り止めSW下り」、「非常押釦(EHR)」、「障害物検知(VR)」の
7点の接点条件(合計約1300接点)を採取していただけるようになり、指令所で監視できるようになったとのことです。
連動駅間の閉塞条件については、全部で47区間の閉塞条件を指令所で監視できるようになり、全線の起動回路の在線情報を表示することが可能になり、指令業務の迅速化、適格化が図れたとのことです。
ちなみに、連動駅に集められた接点信号は、バンディコネクタで、上位側システムへ渡され、
二重化されたネットワーク網で指令所に送るよう構成されております。
中間軌道(接点)
踏切条件(接点)
非常ボタン(接点)
障害物検知(接点)
踏切の各接点信号や中間軌道の接点信号は、現場器具箱のリレー架に収納できるタイプの
接点入力ユニットをご採用いただきました。
信号用リレーとほぼ同じサイズの形状で、信号用のリレー架にナットで固定できるようになっております。
リレー架に空きがあれば、空きスペースをご活用いただけ、場所をとらず、省スペースな構造となっております。
8点入力ユニット以外にも、16点入力ユニットや8点入力4点出力ユニットなどもラインナップしています。
8点入力ユニットの表面の画像
となります。
8点入力ユニットの裏面の画像となります。
リレー架への取り付けイメージです。
従来の多数のリレーと多芯ケーブルの組合せで直接伝送する場合と比較すると
予算を大幅に下回って システムの構築ができたとのことです。
・導入前、障害物検知装置(障検)や非常押釦が押下された場合などの踏切支障発生時に、現場踏切の
一般の方や乗務員が運行指令に連絡を受けて状況の把握をされておられたとのことです。
導入後、列車が踏切に近づく前に、事前に、踏切支障の発生を把握できるようになったとのことです。
また、乗務員の「特発」の見落としフォローにもなったとのことです。
・導入前、踏切での事故発生時、関係機関に踏切の稼働状況やメンテナンス状況などを詳しくお話しを
聞かれていたとのことです。
導入後、踏切での事故発生時、稼働状況のログデータを関係機関に提出するようになったとのこと
です。
・ある軌道回路についての設計の時に、連動駅を発車した列車の想定される列車の通過時刻と、
実際に列車が通過する時間との比較検討ができるようになったとのお話しを頂戴しました。
・踏切実態調査の工数も削減できたとのお話しを頂戴しました。
中間軌道の閉塞条件
踏切の次の接点信号
・上り警報(UHR)
・下り警報(DHR)
・遮断桿降下完了(GDR)
・鳴り止めSW上り
・鳴り止めSW下り
・非常押釦(EHR)
・障害物検知(VR)
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